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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻6号

2013年06月発行

文献概要

症例報告

コーン型セメントレスステム(LIMA Modulus®)の使用経験

著者: 鈴木隆之1 佐藤直樹1 小林史明1 田中宏志1 高岸憲二2

所属機関: 1伊勢崎市民病院整形外科 2群馬大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.625 - P.628

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 背景:大腿骨頚部骨折後の偽関節や大腿骨転子部骨折後の陳旧例といったサルベージ症例に対し,コーン型セメントレスステム(LIMA Modulus®)を使用した.

 対象と方法:全4例stovepipe型で,JOAスコア,術前・術後のX線的評価を行った.

 結果:Spot weldsはzone 2,3,5,6で認め,全例でステムの沈下は認めていないが,stress shieldingは認めた.

 まとめ:このステムは菲薄化した骨質に対しても良好な固定性を獲得でき,脆弱な骨質に対しても有効な機種の1つで,大腿骨近位部骨折後のサルベージ症例にも有効と考える.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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