icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻7号

2013年07月発行

文献概要

誌上シンポジウム 転移性骨腫瘍―治療の進歩

転移性骨腫瘍(脊椎)の手術療法

著者: 徳橋泰明1 上井浩1 大島正史1 海老原貴之1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学系整形外科学

ページ範囲:P.669 - P.674

文献購入ページに移動
 骨関連事象の予防治療(ビスホスホネート,抗RANKL抗体や化学療法の積極的導入)が,転移性脊椎腫瘍無症候期の治療のファーストラインに導入されるようになった.しかし,手術療法は,依然即時的にADLを拡大できる優れた対症療法である.広範切除術式の開発や姑息的術式の多様化と術式の低侵襲化も図られている.しかし,麻痺改善に限界があること,機能的予後は術式や治療法によらず,治療後生存期間に依存していることから,予後最優先の術式(治療法)選択は依然重要である.手術療法は,適応と限界を踏まえてより有効に適応すべきである.

参考文献

1) 荒井保典,滝澤謙治:悪性骨腫瘍・転移性骨腫瘍に対する経皮的骨形成術.整・災外55:1083-1093,2012
2) Chong S, Shin S-H, Yoo H, et al:Single-stage posterior decompression and stabilization for metastasis of the thoracic spine:prognostic factors for functional outcome and patients' survival. The Spine J 12:1083-1092, 2012
3) Mahoney FI, Barthel DW:Functional evaluation:The Barthel Index. Md State Med J 14:61-65, 1965
4) 真鍋 淳:骨転移難民を防ぐために.骨転移cancer boardと早期診断,早期治療の意義.整・災外55:1119-1123,2012
5) 村上英樹,加藤仁志,出村 論・他:転移性脊椎腫瘍に対する腫瘍脊椎骨全摘術の位置づけ.整・災外55:1059-1065,2012
6) 中馬広一:骨転移および治療関連骨事象に対する薬物療法の有用性.整・災外55:1067-1074,2012
7) 篠原 光,曽雌 茂,丸茂啓史:転移性脊椎腫瘍に対する最小侵襲脊椎制動固定術(MISt).整・災外55:1095-1101,2012
8) Tokuhashi Y, Matsuzaki H, Oda H, et al:A revised scoring system for preoperative evaluation of metastatic spine tumor prognosis. Spine 30:2186-2191, 2005
9) Tokuhashi Y, Ajiro Y, Umezawa N:Outcome of treatment for spinal metastases using scoring system for preoperative evaluation of prognosis. Spine 34:69-73, 2009
10) 上井 浩,徳橋泰明:生命予後と獲得ADLからみた治療戦略.整・災外55:1059-1065,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら