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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻8号

2013年08月発行

文献概要

検査法

低出力超音波パルス(low-intensity pulsed ultrasound)による治療におけるターゲッティングの工夫―新しいターゲットデバイスの作製

著者: 井汲彰1 市村晴充1 山本晴楽1 岡野絵里子1 新井規仁1 上杉雅文1 会田育男1

所属機関: 1筑波メディカルセンター病院整形外科

ページ範囲:P.753 - P.757

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 背景:低出力超音波パルス(LIPUS)の骨癒合期間の短縮効果は多数報告されているが,上腕骨および大腿骨に対する治療において無効例の報告が散見される.これは,骨折部が皮膚表面より遠いため,超音波ビームが正確に照射されていないことが原因の1つと考えられている.

 方法:今回,単純X線撮影で簡便に照射位置を調整できるターゲットデバイスを作製し,超音波を使用する方法と比較してその有用性を検討した.

 結果:ターゲットデバイスにより照射位置の調整が容易で所要時間も少なく,視覚的に照射位置を確認しやすい.

 まとめ:正確な照射位置・角度を要するLIPUS治療において,デバイスの使用は有用であると考えられた.

参考文献

1) 新井通浩,竹中信之,松下 隆・他:難治性骨折に対する低出力超音波パルス(LIPUS)の治療成績とターゲッティングの工夫.骨折27:21-26,2005
2) 神宮司誠也:低出力超音波パルスによる骨折治療の基礎と臨床.整形外科51:1471-1477,2000
3) 水野耕作,山野慶樹,糸満盛憲・他:超音波骨折治療器の遷延癒合・偽関節に対する多施設臨床試験.整・災外46:757-765,2003
4) 渡辺充伸,野村一俊:高齢者大腿骨転子部粉砕骨折(AO A2型)術後の荷重時痛に対する低出力超音波パルス(LIPUS)の影響:骨折33:142-145,2011
5) Xavier CAM, Duarte LR:Stimulation of bone callus by ultrasound (Portuguese). Rev Brasil Orthop 18:73-80, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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