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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻1号

2014年01月発行

文献概要

誌上シンポジウム 下肢壊疽の最新治療

閉塞性動脈硬化症―重症虚血肢の救肢

著者: 笹嶋唯博1 菊地信介2 小久保拓1

所属機関: 1江戸川病院血管病センター 2旭川医科大学血管外科学講座

ページ範囲:P.17 - P.21

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 糖尿病の急増により足部壊疽に対する救肢手術の機会が増加している.糖尿病合併下肢動脈閉塞は下腿動脈閉塞を特徴とし,微小循環障害,動脈石灰化,易感染性などにより壊疽を発生しやすい.これに対し整形外科領域では大切断が依然として実施されているが,大きな誤りである.足関節以下への動脈バイパス術は第一選択の救肢治療であり,骨露出・広範壊疽例に対しては遊離筋皮弁により創を閉鎖し,救肢を達成する.バイパスは適応を選ばず,5年救肢率>90%を達成しているが,血管内治療2年後の大切断率は20~30%で,適用には慎重を要する.

参考文献

1) 羽賀将衛,稲葉雅史,笹嶋唯博・他:糖尿病合併閉塞性動脈硬化症の足病変に対するvacuum-assisted closure(VAC):持続陰圧吸引療法.日血外会誌14:689-693,2005
2) Iida O, Soga Y, Hirano K, et al:Long-term results of direct and indirect endovascular revascularization based on the angiosome concept in patients with critical limb ischemia presenting with isolated below-the-knee lesions. Vasc Surg 55:363, 2012
3) Romiti M, Albers M, Brochado-Neto FC, et al:Meta-analysis of infrapopliteal angioplasty for chronic critical limb ischemia. J Vasc Surg 47:975-981, 2008
4) Rooke TW, Hirsch AT, Mistra S, et al:2011 ACCF/AHA focused Update of the Guideline for the Management of Patients with Peripheral Artery Disease (Updating the 2005 Guideline). Circulation 124:2020-2045, 2011
5) Saqib NU, Domenick N, Cho JS, et al:Predictors and outcomes of restenosis following tibial artery endovascular interventions for critical limb ischemia. J Vasc Surg 57:692-699, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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