文献詳細
検査法
文献概要
背景:新徒手筋力検査法を用い骨盤固定の有無による股関節外転筋力3の外転可動域と代償動作として骨盤の傾きを調査した.
対象と方法:健常成人女性67名と男性20名を対象とし,角度計を用いて骨盤固定時と非固定時について外転角と骨盤の傾きを計測した.
結果:外転角は男女ともに約30°で,骨盤固定の有無に関わらず差がなかった.骨盤の傾きは,男性は骨盤固定時7.7°,非固定時8.2°で差はなかったが,女性は骨盤固定時9.5°,非固定時11.4°で有意差を認めた.
まとめ:新徒手筋力検査法を用いて股間節外転筋力3を行う際は,可動域と女性は骨盤固定に留意する必要がある.
対象と方法:健常成人女性67名と男性20名を対象とし,角度計を用いて骨盤固定時と非固定時について外転角と骨盤の傾きを計測した.
結果:外転角は男女ともに約30°で,骨盤固定の有無に関わらず差がなかった.骨盤の傾きは,男性は骨盤固定時7.7°,非固定時8.2°で差はなかったが,女性は骨盤固定時9.5°,非固定時11.4°で有意差を認めた.
まとめ:新徒手筋力検査法を用いて股間節外転筋力3を行う際は,可動域と女性は骨盤固定に留意する必要がある.
参考文献
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