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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻10号

2014年10月発行

文献概要

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あとがき フリーアクセス

著者: 高岸憲二

所属機関:

ページ範囲:P.944 - P.944

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 世界の平均気温は長期的にみて上昇傾向にあり,日本の平均気温も年による変動が大きいものの長期的に上昇傾向で,100年あたりの上昇は世界平均を上回っています.また,日最高気温が35℃の猛暑日や最低気温が25℃以上の熱帯夜の日数も,それぞれ増加傾向を示しています.降水にも変化が現れており,日降水量が100mm以上の大雨の日数は増加傾向にあります.今年の夏は猛暑の後,異常気象により台風が襲来して四国,北陸など各地で集中豪雨による甚大なる被害が引き起こされました.中でも広島市では土石流のために多くの方々が被災され,70名を超える方々がお亡くなりになりました.心からご冥福をお祈りいたします.

 日本の肩関節外科医の長年の希望でしたリバース型人工肩関節が,本年4月から使用されています.1990年代にヨーロッパ,北米で認可され,2000年代に韓国,中国などアジアの多くの国々で認可されており,整形外科領域ではわが国におけるデバイス・ラグの代表格でした.リバース型人工肩関節は,治験せずにPMDA(医薬品医療機器総合機構)で認可された整形外科領域では最初の医療機器になります.使用にあたっては日本整形外科学会が作成したリバース型人工肩関節ガイドラインを参考にする必要があり,術者の条件として日整会が認定した講習会を必ず受講する必要があります.受講資格としては,日整会認定医であり,肩の手術を一定数以上術者として経験している必要があります.現在までに約150名の整形外科医が受講されています.また,予後を調査するために今後5年間は全例手術登録(日本人工関節学会のホームページ参照)を行います.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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