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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻11号

2014年11月発行

文献概要

論述

外傷性小児骨折全件調査—単一施設5年間における646例の検討

著者: 高木知治1 渡邊孝治1 堀井健志1 橋本典之1 高田宗知1 島貫景都1 安竹秀俊1

所属機関: 1石川県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.1001 - P.1006

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 背景:三次救急医療機関である当院における外傷性小児骨折の傾向を調査した.

 対象と方法:2008年1月から2012年12月までに当院を受診した15歳以下の小児骨折646例を対象とし,受傷部位,受傷機転などについて診療録と単純X線像を調査した.

 結果:上肢骨折は下肢の4.6倍であった.就学期前は転倒・転落による上腕骨顆上骨折が,就学期以降はスポーツによる橈骨遠位端骨折や手指骨折が多発していた.

 まとめ:小児骨折の多くが低エネルギーによる上肢骨折であり,転倒・転落防止策やスポーツの安全対策を啓発し,受傷数を減らす努力が必要である.

参考文献

1) Beaty JH, Kasser JR (eds.):Rockwood and Wilkins' Fractures in Children. 7th ed, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, p9, 2009
2) 井上三四郎,高妻雅和,菊池直士・他:県立宮崎病院における小児四肢骨折の実態調査.整・災外58:647-649,2009
3) 小久保吉恭,山崎隆志,斯波卓哉・他:小児骨折の実態調査.整形外科55:1621-1626,2004
4) Landin LA:Fracture patterns in children. Analysis of 8682 fractures with special reference to incidence, etiology, and secular changes in a Swedish urban population 1950-1979.Acta Orthop Scand Suppl 202:1-109, 1983
5) 永沼 亨,小島忠士,佐藤克巳・他:宮城県における小児骨折の疫学的研究.整・災外42:5-10,1999
6) Rivara FP, Bergman AB, LoGerfo JP, et al:Epidemiology of childhood injuries. II. Sex differences in injury rates. Am J Dis Child 136:502-506, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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