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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻11号

2014年11月発行

文献概要

症例報告

変形治癒による肘関節拘縮に対して3次元立体骨モデルを用いた関節授動術に関する検討

著者: 名倉直重1 見目智紀1 小沼賢治1 藤巻寿子1 福島健介1 高相晶士1

所属機関: 1北里大学医学部整形外科学

ページ範囲:P.1039 - P.1043

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 変形治癒による肘関節拘縮は,骨形態が個々の症例で異なるため治療に難渋する.われわれは上腕骨骨折後変形治癒による肘関節拘縮に対して3Dモデルを用いて関節授動術を施行した症例を経験したので報告する.症例は69歳の女性で,右上腕骨遠位部開放骨折後肘関節拘縮である.3Dモデルによる骨切除で得られた可動域は術前シミュレーションと一致していた.3Dモデルはどのような変形に対しても骨性の拘縮要素を術前から把握できるため,3Dモデルを用いた術前計画は有用と考えられた.

参考文献

1) 福島健介,内山勝文,糸満盛憲・他:大腿骨骨切り術における3次元光造形モデルを用いた術前計画の試み.Hip Joint 34:277-281,2008
2) Morrey BF, Askew LJ, Chao EYS, et al:A biomechanical study of normal functional elbow motion. J Bone Joint Surg Am 63:872-877, 1981
3) Morrey BF, KN An, Chao EYS:Functional evaluation of the elbow. In:Morrey BF(ed). The Elbow and Its Disorders. WB Saunders, 3rd ed. Philadelphia:p82, 2000
4) 酒井晋介,坂根正孝,落合直之・他:三次元実体石膏模型の整形外科手術への応用.整・災外48:167-172,2005
5) 塗山正宏,福島健介,内山勝文・他:大腿骨頭すべり症に対する骨切り術における3次元食塩造形モデルを用いた術前シミュレーション.Hip Joint 38:833-837,2012
6) 米田昌弘,香月憲一,佐々木康介・他:術前に三次元切削加工した人工骨を用いた橈骨遠位端変形治癒骨折に対する矯正骨切り術.骨折31:499-504,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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