icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻3号

2014年03月発行

文献概要

臨床経験

頚椎前方手術後の気道閉塞予防におけるファイバースコープの有用性

著者: 池上大督1 松岡孝志1 村田洋一2 田中正道2 橘智靖3 青木康彰1

所属機関: 1姫路赤十字病院整形外科 2姫路赤十字病院リハビリテーション科 3姫路赤十字病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.285 - P.289

文献購入ページに移動
 背景:今回われわれは,9例の頚椎前方手術症例を対象として気道閉塞予防におけるファイバースコープの有用性を調査した.

 対象と方法:手術時平均年齢は52歳であった.前方アプローチ単独は7例,前方後方併用アプローチは2例であった.単椎間固定は4例,複数椎間固定は5例であった.手術翌日以降にファイバースコープによる咽喉頭の評価を行い,抜管の可否を決定した.

 結果:手術翌日は2例で強い咽喉頭の腫脹を認めたために抜管が延期となった.9例とも抜管後の気道合併症を生じなかった.

 まとめ:ファイバースコープによる咽喉頭の評価は気道閉塞の予防に有用である.

参考文献

1) Epstein NE, Hollingsworth R, Nardi D, et al:Can airway complications following multilevel anterior cervical surgery be avoided? J Neurosurg 94(2 Suppl):185-188, 2001
2) 古谷良輔,磨田 裕,山口 修・他:頚椎前方固定術後の上気道狭窄の検討.臨麻酔16:1543-1546,1992
3) 野村真己子,針谷 伸,近藤 理・他:頚椎前方固定術後に高度の喉頭浮腫をきたした1症例.臨麻酔23:61-64,1999
4) Sagi HC, Buetler W, Carrol E, et al:Airway complication associated with surgery on the anterior cervical spine. Spine 27:949-953, 2002
5) 勢理客久,屋良哲也,山川 慶・他:頚椎前方固定術後気道閉塞により再挿管を要した2例.整形外科63:433-436,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら