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誌上シンポジウム 整形外科外傷治療の進歩
皮膚欠損を伴う脛骨開放骨折の治療―応急処置とdefinitive surgery
著者: 土田芳彦1
所属機関: 1湘南鎌倉総合病院外傷センター
ページ範囲:P.325 - P.332
文献購入ページに移動デブリドマンを含めた適切な初期治療の次に,確定的骨・関節・軟部組織再建が行われる.この骨・関節再建の成功の鍵は軟部組織再建が十分に行われるか否かにかかっている.
骨欠損と軟部組織欠損はその程度によりさまざまな組み合わせがある.欠損が同部位,同程度の場合,骨欠損のほうが大きい場合,軟部組織欠損のほうが大きい場合など,その組み合わせにより再建方法は異なる.
通常は,軟部組織欠損が骨欠損より大きいため,常に皮弁形成術による再建を念頭に置く必要がある.軟部組織欠損の状態を過小評価することは治療の失敗へつながる.もし皮弁形成術が十二分に成功すれば,骨接合と骨欠損に対する治療は自由に施行できる.脛骨開放骨折の治療は軟部組織再建にかかっている.
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