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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻5号

2014年05月発行

文献概要

症例報告

骨粗鬆症性脊椎椎体骨折後,椎弓根骨折による遅発性神経根症を生じた1例

著者: 杉浦宏祐1 酒井紀典1 手束文威1 合田有一郎1 高田洋一郎1 東野恒作1 加藤真介2 西良浩一1

所属機関: 1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部運動機能外科学 2徳島大学病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.467 - P.471

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 近年,石元らは骨粗鬆症性脊椎椎体骨折後に生じた遅発性神経根症の4例を報告し,①椎弓根下での後壁の膨隆,②上関節突起の変性肥厚,③膨隆椎間板による3つの病態を提唱した.今回われわれは,骨粗鬆症性脊椎椎体骨折に続発する椎弓根骨折により遅発性神経根症を呈した症例を経験した.神経根ブロックなどの保存的治療には抵抗性であり,後方除圧固定術により症状の改善がみられた.骨粗鬆症性脊椎椎体骨折後に生じる遅発性神経根症の病態として椎弓根骨折を疑う必要性を提唱する.

参考文献

1) 細江英夫:骨粗鬆症性椎体骨折手術例の術後合併症と対策.関節外科29:598-604,2010
2) 石元優々,山田 宏,橋爪 洋・他:骨粗鬆症性脊椎椎体骨折後に生じた遅発性神経根症.臨整外45:619-623,2010
3) 中野正人,安田剛敏,川口善治・他:神経麻痺を生じた骨粗鬆症性椎体骨折の病態と治療方針.中部整災誌54:1093-1094,2011
4) 佐々江直人,長谷川腱:新鮮脊椎圧迫骨折後に出現する腰椎神経根障害.中部整災誌52:583-584,2009
5) Sasaki M, Aoki M, Nishioka K, et al:Radiculopathy caused by osteoporotic vertebral fracture in the lumbar spine. Neurol Med Chir (Tokyo) 51:484-489, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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