icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科49巻6号

2014年06月発行

雑誌目次

誌上シンポジウム MIS人工膝関節置換術の現状と展望

緒言 フリーアクセス

著者: 高井信朗

ページ範囲:P.490 - P.490

 人工膝関節置換術における最小侵襲手術については,そもそも「手術侵襲」とは何かということから始めなければならない.表層から深層に向かって,皮膚,皮下組織,筋,骨,骨髄が存在する.最小侵襲の点では小さな皮膚切開,少ない皮下組織の剝離,筋組織への最小侵襲,最少骨切除量,骨髄の温存ということになる.骨切除量に関しては人工関節の形状でその量が決まる以上,変えることができない.しかし,皮膚切開に関して言えば,従来の15~17cmに及ぶ切開幅よりは,8~10cmのほうが皮下組織の剝離量も当然少なくなるので痛みも少なく,心理的にもよい影響を与える.さらに切開が少なければ,落下細菌を補足する率も理論的には少なくなる.しかし,皮切の大きさに拘ったがために術後に手術創縁が発赤し,治癒が遅延し,感染の原因になる可能性がある.

 内側広筋への侵襲を最小にするためにmini-midvastusアプローチ,mini-subvastusアプローチ,quadriceps-sparingアプローチが用いられているが,mini-midvastusアプローチとmini-subvastusアプローチの場合には手術終了時には5cm以上内側広筋が裂けている場合もあり,低侵襲とは言えない.その点,内側広筋の筋膜を全く開けないquadriceps-sparingアプローチは最小侵襲なアプローチと言えるが,日本人では内側広筋が膝蓋骨上極よりも近位で付着する症例が極めて稀であることから,このアプローチが適応できる例は10%前後であるとされている.

MIS人工膝関節置換術の歴史

著者: 松本秀男

ページ範囲:P.491 - P.495

 MIS-TKA(最小侵襲人工膝関節置換術)の歴史と現状を解説する.人工関節に対するMISの応用は,まず人工膝単顆置換術(UKA)で試みられ,その後TKAに応用された.MIS-TKAは一時急速に広まったが,未熟な術者によって行われたり,小さな皮膚切開から無理な手術が行われた結果,術後成績が悪化した.現在の主な問題点は,術後早期の疼痛や筋力回復は早いが長期成績には差がない,learning curveが強い,などである.小さい手術侵襲で同じ結果が得られるのであれば,患者にとって有利であることは明らかであり,今後,手術手技や手術器械を改良し,最善のMIS-TKAを模索していく必要がある.

MIS人工膝関節置換術の各種アプローチ

著者: 井手衆哉

ページ範囲:P.497 - P.501

 最小侵襲人工膝関節置換術(MIS-TKA)は,大腿四頭筋に対する侵襲をより少なくし,術後疼痛や機能回復をより早期に獲得できるものでなければならない.そのためにさまざまな大腿四頭筋アプローチが提唱されてきた.主なMISアプローチとして,mini mid-vastus approach,mini subvastus approach,quadriceps-sparing approachなどがあるが,もし展開が困難となった場合でも術野を拡大する方法がある点で重要である.各アプローチの術野拡大のコツは関節包の切開を近位方向へ延長することであり,大腿四頭筋に対する低侵襲性を維持したまま術野を拡大することが可能となる.

MIS人工膝関節置換術の臨床成績

著者: 西池修 ,   眞島任史 ,   寺島尚志 ,   後藤礼大

ページ範囲:P.503 - P.506

 最小侵襲人工膝関節全置換術(MIS-TKA)の臨床成績とインプラント設置の正確性について調査した.術後の機能評価およびX線評価ではおおむね満足な結果が得られた.インプラント設置の正確性では,ナビゲーションを併用したときと比較して有意差はなかったが,脛骨設置角においてナビゲーション併用MIS-TKAで標準偏差が小さかった.MIS-TKAは術後の後療法と入院期間の短縮に有用であった.MIS-TKA施行にあたり,十分な視野が得られない場合は,皮切を延長することが重要である.またMIS-TKAは適応を厳密にし,十分な術前のプランニング,術中の適切なアライメントの確認が重要である.

MIS人工膝関節置換術後の筋力の推移

著者: 眞島任史 ,   西池修 ,   笠原靖彦 ,   須々田幸一

ページ範囲:P.507 - P.510

 最小侵襲人工膝関節置換術(MIS-TKA)の筋力と可動域の推移を調べた結果,MIS-TKA群の術後筋力は従来法に比べ速やかに回復し,術後4週まで有意に高かった.一方,筋力の差は術後3カ月で消失し,術後5年の最終観察時も差を認めなかった.膝可動域も筋力と同様の推移を示した.MIS-TKAは皮切の長さや美容的な外観のためだけにあるのではなく,たとえ短期であっても筋力回復が早いことは在院日数の短縮につながる.このことは医療費という観点からMIS-TKAが有効であることを示していると考える.

MIS人工膝関節置換術の患者立脚型評価による成績

著者: 杉本和隆 ,   古谷英孝 ,   美崎定也 ,   北村憲司 ,   北見聡史 ,   西野正洋 ,   佐和田桂一 ,   三井博正 ,   坂本雅光 ,   西法正

ページ範囲:P.513 - P.518

 最小侵襲人工膝関節置換術(MIS-TKA)は,医師立脚型の術後評価では従来の手術方法との有意差はない.MIS-TKAが術後の身体活動においてどのような影響をもたらすのか,患者立脚型の評価方法:①JHAAS(Japanese High-Activity Arthroplasty Score),②JFJS(Japanese Fogotten Joint Score)を用いて評価した.その結果,有用性とMIS-TKAが従来のTKAよりも患者満足度を向上させ良好な成績を収めたことが示された.

MIS人工膝関節置換術のコツとピットフォール

著者: 福島重宣 ,   富樫栄太 ,   菅原裕史 ,   成田淳 ,   高木理彰

ページ範囲:P.519 - P.521

 最小侵襲人工膝関節置換術(MIS-TKA)を行っていて進歩した点は,膝蓋骨を翻展しない手術の利点がわかり,術野の展開に関心が増え,さらに術後疼痛コントロールや早期回復に関心が向いたことである.極端に小さい皮切にこだわらず,正確な骨切りと,ブラインドの手技を少なくさせることが重要な注意点である.そのためには手術器械の工夫と助手との呼吸,手順を一定にするなどの努力が必要である.MIS-TKAの弱点と考えられていたコンポーネント設置については,今後patient matched instrumentation(PMI)やKneeAlign2などの新たなテクノロジーを導入することで改善が図られると考えている.

最新基礎科学/知っておきたい

ヨードコーティング・インプラント

著者: 白井寿治 ,   西田英司 ,   土屋弘行

ページ範囲:P.522 - P.526

■はじめに

 インプラント手術における術後感染は,最も深刻な合併症の一つである.2009年の本邦の疫学調査では,人工関節置換術後感染率は1.36%,脊椎インストゥルメンテーション術後の感染率は3.37%と報告されている4).高齢化社会となるにつれ,インプラントを使用した手術は年々増加傾向にあることから,術後感染も今後増加することが予想される.一度感染を生じると,治療に難渋するため,感染の予防が大切である.無菌的な操作を行い,全身的な抗菌薬の投与を行っても,局所的な効果がなかなか得られにくい.局所有効性を高めるため,インプラントに抗菌作用を持たせる研究が数多く報告されているが,筆者らは次世代を担う抗菌インプラントとしてヨードコーティングの研究を行ってきた14)

 本稿では,ヨードコーティングについて概説し,ヨードコーティング・インプラントの基礎的研究結果と臨床成績について述べる.

連載 「勘違い」から始める臨床研究―研究の旅で遭難しないために・2

「後ろ向き」なコホート研究?

著者: 福原俊一 ,   福間真悟

ページ範囲:P.527 - P.530

 今回は研究デザインの「型」に対する誤解をご紹介します.

 皆様も,前向き(prospective)研究や後ろ向き(retrospective)研究という研究デザインの型を示す用語はよく聞かれるのではないでしょうか.しかし,これらの用語は,よく「勘違い」されています.

 今回は,「前向き研究」と「後ろ向き研究」の勘違いを解いて,研究デザインに対する理解を深めていきましょう.

運動器のサイエンス・3

運動器活動が脳を健康にする

著者: 半場道子

ページ範囲:P.532 - P.535

有酸素運動で海馬に何が起きるか?

 ギリシア神話に登場する運命の女神(クロトー,ラケシス,アトロポス)は人間の生命の糸を紡ぐ神で,気の向くままに大鋏でその糸を裁ち切るという.20世紀の初頭,世界の平均寿命は50歳足らずであったが,第二次世界大戦以後に2倍近くに伸びた.公衆衛生対策と抗生物質で感染症の多くが克服されるようになったおかげと考えられている.

 高齢化率で世界のトップを行く日本人の平均寿命は,女性約86歳,男性約79歳である.ホモ・サピエンス誕生から約20万年の人類史を24時間ドラマに圧縮すると,私達はいま終わりの約40秒間に寿命が2倍近く延びるという,大激動の渦中で認知症と直面している.

いまこそ知りたい臨床医に必要な放射線の知識Q&A・6

Q6 放射線防護―世界の考え方

著者: 鈴木啓司 ,   山下俊一

ページ範囲:P.536 - P.538

放射線防護の基本原則

 医療分野における放射線利用が急速に拡大し,海外ではこれに警鐘を鳴らす論文や記事も増えてきました.国内では,東京電力(株)福島第一原発事故に関連して医療被ばくへの関心も高まっています.診断や治療によって放射線被ばくを受ける患者さんは,原則種々の便益を受けますので,医療における放射線被ばくについては,画一的な線量限度を設けるのではなく,医師の行為が正当化され,最適の実施判断が求められています.患者さんにとっては,直面している健康問題を解決することが最も重要であり,その結果として将来起こるかもしれないリスクについて判断することは実際には困難です.ですから整形外科領域においても医師自身が医療被ばくに対して適切な知識と対応が求められます.今回は,医療被ばくにおける放射線防護について考えます.

 放射線防護の基本的考え方は,国際放射線防護委員会(ICRP)が発行する勧告の中に示されています.その中で,最も基本的な原則が,表1に示す放射線防護体系の3原則ですが,このうち線量限度は,医療被ばくの場合には,これを設定することによって患者さんへの便益が損なわれることがあることから適用されません.したがって,その分,正当化や最適化が,一般的な放射線防護と比較してより一層重要になるわけです.

整形外科最前線 あなたならどうする?・26

整形外科最前線 あなたならどうする?

著者: 山本憲男 ,   土屋弘行

ページ範囲:P.539 - P.544

症例:74歳,女性,主婦

主訴:左大腿部痛,左下肢腫脹

現病歴:前医受診3カ月ほど前から,左下肢の違和感が出現し,その後,左下肢の腫脹が出現した.2カ月前からは発熱(38度台)を認め,全身けん怠感が出現した.食欲も低下し,寝汗をよくかくようになった.また,その頃から体重減少も認めた.その後,左大腿部痛が出現し,歩行困難となったため前医を受診した.各種検査所見に異常を認めたため,加療目的に当科に紹介され入院した.

臨床経験

神経麻痺を生じた骨粗鬆症性椎体骨折に対する手術治療―棘突起フックシステムを併用したshort-segment fusionの治療成績

著者: 加藤雅敬 ,   高橋正明 ,   橋本敬史

ページ範囲:P.545 - P.549

 背景:神経麻痺を有する骨粗鬆症性椎体骨折に対する1 above- 1 belowの椎弓根スクリューと棘突起フックシステムによる固定法の術後成績を報告する.

 方法:骨粗鬆症性椎体骨折による麻痺と診断された11例について,麻痺の回復,腰背部痛,局所後弯角,椎体楔状率などを調査した.

 結果:麻痺,腰背部痛は全例で改善し独歩可能となった.局所後弯角と椎体楔状率は術直後に改善したが,最終時には術前レベルまで矯正損失した.

 考察:本法は矯正位を保持できなかったが,麻痺と腰背部痛を改善することができ有用な手術法と思われた.

多変量解析を用いた大腿骨近位部骨折の生命予後,機能予後に影響する因子の検討

著者: 榎本隆宏 ,   内野小百合 ,   池之上純男 ,   菅野真彦 ,   金塚彩 ,   橋本瑛子 ,   新保純 ,   鮫田寛明 ,   高瀬完 ,   三村雅也

ページ範囲:P.551 - P.555

 背景:高齢化社会の進行とともに,大腿骨近位部骨折患者は年々増加している.当院で手術を行った大腿骨近位部骨折患者の生命予後,機能予後に影響する因子について検討した.

 対象と方法:2008年4月~2011年3月の3年間で,当院で手術した60歳以上の大腿骨近位部骨折患者106例のうち追跡調査が可能であった74例を対象とした.

 結果:術後1年生存率は89.2%であった.性別と退院時歩行能力が生命予後と有意な関連を認めた.年齢と退院時歩行能力が機能予後と有意な関連を認めた.

 まとめ:退院時歩行能力は重要な予後因子である.

変形性膝関節症患者に対するプレガバリンの効果とヘモグロビンA1cとの関連性

著者: 戸田佳孝

ページ範囲:P.559 - P.562

 背景:ヘモグロビン(Hb)A1cが高値の変形性膝関節症(膝OA)患者ほどプレガバリンの併用投与が有効か否かを検証した.

 対象と方法:37例の膝OA患者を,ヒアルロン酸(HA)注射だけを受けるHA群(20例)と,HAとプレガバリンを投与するHA+プレガバリン群(17例)に無作為に分類した.改善点数は治療前と4週間治療後のLequesne重症度指数を使って評価した.HbA1cは高速液体クロマトグラフィで計測した.

 結果:改善点数はHA群とHA+プレガバリン群の間で有意差がなかった(P=0.3).HA+プレガバリン群では,HbA1cと改善点数は有意な相関性を示した(P=0.002).このような有意な相関性はHA群ではなかった(P=0.92).

 まとめ:糖尿病の疑いがある膝OA患者にはHAとプレガバリンの併用療法が有効な可能性がある.

症例報告

受傷機転不明の骨折を繰り返した多発骨折の超重症児の1例

著者: 成田亜矢 ,   山本尚生 ,   大木弘治 ,   井田英雄

ページ範囲:P.563 - P.567

 症例は8歳の男児で,ATR-X(X連鎖αサラセミア・精神遅滞)症候群,てんかんおよび重度の精神運動発達遅滞を合併している.短期間で原因不明の骨折が多発し,検査結果から骨粗鬆症による脆弱性骨折と診断した.超重症心身障害児では骨粗鬆症が合併しやすいが診断が遅れることも多く,確立された検査法や治療法もない.本例では初回骨折後の外固定や牽引治療が骨折に関与した可能性もある.バイタルの変化やスタッフの情報も考慮して早期診断に努め,外固定などによる治療環境の変化が新たな骨折につながりうることに留意して,治療法を検討する必要がある.

対側下肢の不全麻痺を呈した硬膜管背側脱出腰椎椎間板ヘルニアに対し内視鏡下手術を行った1例

著者: 上田康博 ,   三崎智範 ,   林雅之 ,   石黒基 ,   濱田博成 ,   中西宏之 ,   村田淳 ,   吉水典彰

ページ範囲:P.569 - P.573

 硬膜管背側に脱出した稀な腰椎椎間板ヘルニアにより対側下肢の不全麻痺を呈した1例を経験したので報告する.症例は65歳の男性で,突然の腰臀部痛で発症し,疼痛が軽減するとともに左下肢の脱力が生じ歩行困難となった.MRIでL2/L3椎間板高位の硬膜管右背側に占拠性病変を認めた.麻痺発症の翌日に内視鏡下手術を行い,本病変が脱出ヘルニアであることを確認し,摘出した.術後,疼痛は軽快し麻痺も改善した.背側脱出ヘルニアは急性に発症し重篤な症状を呈することが多く,迅速に摘出術を行う必要がある.

INFORMATION

第2回會津藩校日新館「臨床研究デザイン塾」受講者募集 フリーアクセス

ページ範囲:P.530 - P.530

日時:2014年7月11日(金)~2014年7月13日(日)

会場:土湯温泉 向瀧旅館(福島県福島市) www.mukaitaki.co.jp

第6回膝OAと運動・装具療法セミナー(第26回日本運動器科学会サテライトイブニングセミナー) フリーアクセス

ページ範囲:P.535 - P.535

日時:2014年7月4日(金) 18:00~20:00(予定)

会場:アクトシティ浜松(〒430-0928 静岡県浜松市中区板屋町111-1)

第57回乳児股関節エコーセミナー フリーアクセス

ページ範囲:P.567 - P.567

会期:2014年8月29日(金),30日(土)

会場:信濃医療福祉センター(〒393-0093 長野県諏訪郡下諏訪町社字花田6525-1)

第2回SKJRC SEMINAR フリーアクセス

ページ範囲:P.573 - P.573

会期:2014年10月17日(金)~18日(土)

会場:湘南鎌倉人工関節センター
   (〒247-0061 神奈川県鎌倉市台5丁目4-17 URL:http://www.skjrc.jp/)

--------------------

欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.575 - P.575

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.576 - P.576

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.577 - P.577

あとがき フリーアクセス

著者: 吉川秀樹

ページ範囲:P.578 - P.578

 本年になり,STAP細胞の真偽について,マスコミは連日,過熱報道しています.われわれ整形外科医にとっても,運動器の再生医療を考えるうえで,極めて関心の高い研究であります.その存在については,今後の検証を待つ必要がありますが,最も大切なことは,この発見が「新奇」というだけでなく,「真実」であるかどうかという点であります.研究者は,私自身も含め,真偽を確かめず,新奇なものに興味を持ち,飛びつきがちです.また,超一流雑誌の「Cell」や「Nature」に掲載されれば,学会やマスコミも騒ぎ立てるという危険な傾向もあります.発見は,掲載雑誌やimpact factorによって評価されるのではなく,本来,「人類への貢献度」で評価されるべきです.その素晴らしい実例が,緑色蛍光タンパク(GFP)遺伝子を単離し,2008年にノーベル賞を受賞した下村脩博士の論文です.1962年に,一般にはあまり知られていない,J Cellular and Comparative Physiologyという雑誌に掲載されました.しかし,以後の被引用回数は,膨大すぎて計算不能だそうです.さらに,GFPを用いた研究は,医学のみならず,生物学,基礎科学の領域で,あまりに基本的・標準的手法になり過ぎて,最近では,下村論文を引用する研究者もいないのが現状です.つまり,いかに「新」であるかよりも,いかに「真」であるかが最も重要であります.整形外科の研究論文でも,「新」であれば,上司や教授に評価され,一流雑誌に掲載され,一時的には脚光を浴びることがしばしばあります.しかし,それが「真」でなければ,一瞬のうちに消え去り,忘れ去られるものであり,実に寂寞たるものです.自警の念を持って,真理の探究に努めたいと思います.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら