icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻7号

2014年07月発行

文献概要

臨床経験

エーラスダンロス症候群の治療経験―血管型の急死例を含めて

著者: 宮田朗1 西須孝1 柿崎潤1 佐藤祐介1 志賀康浩1 亀ヶ谷真琴2

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科 2千葉こどもとおとなの整形外科

ページ範囲:P.627 - P.632

文献購入ページに移動
 背景:血管型エーラスダンロス症候群は,先天性内反足や先天性股関節脱臼で整形外科を初診することがあり,重大な合併症を来しうるので見逃せない疾患である.

 対象と方法:1996年から2013年までに当科でエーラスダンロス症候群と診断された5例について,初診時年齢,性別,初発症状,家族歴,当科で治療した疾患などを後ろ向きに調査し,血管型の可能性について改めて検討した.

 結果:死亡した1例を含む5例中3例で血管型の可能性が否定できなかった.

 まとめ:先天性内反足と先天性股関節脱臼の合併例は血管型の可能性があり,注意を要するものと思われた.

参考文献

1) Beighton P, De Paepe A, Steinmann B, et al:Ehlers-Danlos syndrome:Revised nosology, Villefranche, 1997.Ehlers-Danlos National Foundation (USA) and Ehlers-Danlos Support Group (UK). Am J Med Genet 77:31-37, 1998
2) 古庄知己,渡辺 淳,森崎裕子・他:難治性疾患克服研究事業による血管型エーラスダンロス症候群の実態調査.日本遺伝カウンセリング学会誌 Jap J Genet Counsel 31:157-161,2010
3) 國井英治,森 俊之,村松秀樹・他:繰り返す気胸と喀血で発見された血管型Ehlers-Danlos症候群の1例.気管支学33:43-48,2011
4) Oderish GS, Pannteon JM, Bower TC, et al:The spectrum, management and clinical outcomes of Ehlers-Danlos syndrome type Ⅳ:a 30-year experience. J Vasc Surg 42:98-106, 2005
5) Pepin M, Schwarze U, Superti-Furga A, et al:Clinical and genetic features of Ehlers-Danlos syndrome type Ⅳ, the vascular type. N Engl J Med 342:673-680, 2000
(Internet). University of Washington, Seattle;1993-2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら