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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻7号

2014年07月発行

文献概要

症例報告

全周性自家脛骨移植による前方固定術を施行した結核性脊椎炎の1例

著者: 町田真理1 竹光正和1 福田健太郎1 町田正文1 朝妻孝仁1

所属機関: 1国立病院機構村山医療センター整形外科

ページ範囲:P.645 - P.649

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 症例は62歳,男性,結核性脊椎炎と足関節炎を併発していた.抗結核薬投与後も改善なく,足関節の再建は困難と判断し,左下腿切断術およびT12-L3の病巣掻爬と前方固定術を施行した.脊椎固定の移植骨には,切断肢から採取した全周性の脛骨を用いた.術後1年で骨癒合は確認され,術後5年でも良好な脊椎アライメントが維持されていた.脛骨は,全周性の強固な皮質骨と豊富な海綿骨を有するため,早期の骨癒合が期待でき,また支持性を必要とする脊椎固定の移植骨として極めて稀な症例で使用したところ,良好であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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