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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科49巻8号

2014年08月発行

文献概要

臨床経験

X線軸位像での臼蓋コンポーネント前方開角の新しい計測法

著者: 松本和章1 老沼和弘1 田巻達也1 白土英明1

所属機関: 1船橋整形外科病院

ページ範囲:P.709 - P.711

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 X線軸位像は,人工股関節全置換術(THA)における臼蓋コンポーネント前方開角の測定方法として簡便に施行可能であるが,骨盤傾斜の影響などによる再現性の低さが指摘されている.THA受療者において,大・小坐骨切痕の接線を坐骨軸,坐骨軸と前骨盤平面とのなす角を坐骨軸傾斜角と定義し,これを3次元CT骨盤矢状断像を用いて計測した.坐骨軸は前骨盤平面に対して前傾しており,坐骨軸傾斜角は18.0±3.5°であった.X線軸位像において坐骨軸と坐骨軸傾斜角を指標とし,骨盤傾斜に影響されにくく再現性の高い前方開角の測定が可能と考える.

参考文献

1) Biedermann R, Tonin A, Krismer M, et al:Reducing the risk of dislocation after total hip arthroplasty. The effect of orientation of the acetabular component. J Bone Joint Surg Br 87:762-769, 2005
2) 久留隆史,澤 幹也,蜂須賀 晋・他:THA術後の立位骨盤傾斜の経時的変化.片側例の検討.Hip Joint 38:937-940,2012
3) 野村智洋,内藤正俊,中村好成・他:人工股関節全置換術後cup anteversionの評価.単純X線軸射像とCTの比較.Hip Joint 37:795-797,2011
4) Pulos N, Tiberi Iii JV 3rd, Schmalzried TP:Measuring acetabular component position on lateral radiographs-ischio-lateral method. Bull NYU Hosp J Dis 69:84-89, 2011
5) Woo RY, Morrey BF:Dislocations after total hip arthroplasty. J Bone Joint Surg Am 64:1295-1306, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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