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誌上シンポジウム 骨粗鬆症に対する治療戦略
文献概要
骨折を起こしていない状態での骨強度の臨床的指標として骨密度の値が最も有用であることを反映し,骨粗鬆症の診断は骨密度の評価と鑑別診断・除外診断に基づいている.一方,骨粗鬆症による骨折,特に椎体骨折や大腿骨近位部骨折をすでに起こした患者における再骨折リスクは,骨密度で補正しても臨床的に有意なものである.このため,これらの骨折既往を持つ患者は鑑別診断・除外診断のうえで原発性骨粗鬆症と診断することになった.他の骨粗鬆症性骨折を既往として持つ場合には,骨密度の測定結果を合わせて診断する.
参考文献
1) 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(編集),折茂 肇(代表):骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版(ライフサイエンス出版,東京,2006年)
2) 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会(編集),折茂 肇(代表):骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版(ライフサイエンス出版,東京,2011年)
3) 日本骨代謝学会・日本骨粗鬆症学会合同原発性骨粗鬆症診断基準改訂検討委員会(編集):原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版).Osteoporosis Jpn 21:9-21, 2013
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