文献詳細
文献概要
論述
骨髄腫の治療効果判定について(Radial Immunodiffusion法)
著者: 間宮典久1 木下雅夫1 松井猛1 浅野正英2 福島政夫3
所属機関: 1信州大学医学部整形外科学教室 2信州大学医学部第一病理学教室 3信州大学医学部生化学教室
ページ範囲:P.17 - P.24
文献購入ページに移動骨髄腫は40歳から60歳の男性に多くみられる予後不良の悪性骨腫瘍であるが,ほかの悪性腫瘍にみられない特徴ある性格をもつている.すなわち人のImmunoglobulin(Igと略す)には現在までにIg G,Ig M,Ig A,Ig DおよびIg Eの5種が報告されているが,骨髄腫細胞が産生するM成分は,上記Igと免疫学的に同じ性質を有していることである.
従来これらは電気泳動の移動度の変化により,α,β,γなどの型に分類されていたが,1964年WHOにより各骨髄腫に特異的なIgの型によりIg G型,Ig M型,Ig A型,Ig D型に分類され,1966年にはIg E型も報告されている1).
掲載誌情報