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臨床経験
軟骨腫(特に軟骨肉腫との鑑別)について
著者: 加藤恭之1 今井清勝1 今井三男1 宇野秀夫2
所属機関: 1横浜市立大学医学部整形外科学教室 2横浜市立大学医学部第2病理
ページ範囲:P.801 - P.806
文献購入ページに移動軟骨腫の診断は臨床的に比較的容易である.病理組織学的には,一般によく分化した軟骨組織よりなる.しかし,臨床的に明らかに良性の所見を呈しながら,時に組織学的には細胞成分に富み,不規則な軟骨窩の中に2個以上の細胞の集簇を認めるものや,軟骨量の消失により細胞がやや多形成分を帯びた所見,すなわち悪性の所見を思わせる場合があり,また逆に臨床的に悪性の所見を呈しながら組織学的に良性の所見を示す場合もある.そのため時に軟骨肉腫との鑑別に問題となることがある.
本邦では松野3),阿部ら1,2,4,5),また欧米ではDahlinl0,11),Ackermanら6〜8,11〜15)により同様な点が指摘されている.
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