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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科5巻11号

1970年11月発行

視座

骨折治療への雑感

著者: 青池勇雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.821 - P.821

文献概要

 骨折治療の要諦は整復と固定を正しく行なうことで,それをできるだけ非観血的に行なうのが原則である.しかし裂離骨折などではネジ釘などの固定が必要となり,大腿骨頸部骨折では釘とかプレートでの固定,さらには高齢者では人工骨頭置換さえ必要となり,また長管骨骨幹骨折に釘やプレートや髄内釘が適応となり,膝や足など下肢の骨折では変形を残さないように手術を必要とするなど,日ごろ骨折の手術が非常に多くなつている.特に交通事故による骨折では治療の困難なものが多くなり,手術例も増えている.そのような傾向はともすると安易に手術が行なわれ,切らないでも良い骨折までも切つていないだろうかと反省すべきである.
 殊に手術されながら,変形治癒や偽関節をのこしているものを見るたびに痛感することである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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