文献詳細
文献概要
臨床経験
腰痛疾患におけるコンレイ・ペリドログラフィー
著者: 吉田徹1 加藤晋1 杉浦皓2
所属機関: 1刈谷豊田病院整形外科 2名古屋大学医学部整形外科
ページ範囲:P.235 - P.245
文献購入ページに移動Peridurography(硬膜外造影法)は1921年Sicard et Forestier1)によりはじめて報告された.彼らはLipiodol 2mlを仙骨裂孔より硬膜外腔に注入し,この部の腫瘍や圧迫性骨炎等の部位を決定するのに興味をもつたと述べている.なお,これは有名なことであるが,彼らは翌1922年にはじめてLipiodolによるmyelographyを施行している.その後脊髄外科の隆盛にもかかわらず,この絢爛たるLipiodol-myelographyのかげにかくれて,peridurographyについての文献は散見するにとどまる.本邦においては1932年に東2)が第7回日本整形外科学会宿題報告「ミエログラフィーと脊髄外科」のなかで,Lipiodolによる硬膜外造影法に触れ,ついで前田・岩原3)もThorotrastによる硬膜外ミエログラフィーについて述べ,脊髄硬膜外腔造影法なる名称を提唱した.1941年Sanford & Doub4)は空気を硬膜外腔に注入したが,優秀なレ線像が得られなく,判読が困難で注目されなかつた.
掲載誌情報