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臨床経験
いわゆる「鞭打ち損傷」のアンケートによる予後調査
著者: 酒匂崇1 森永秀史1 富村吉十郎1 馬場順久1
所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.732 - P.735
文献購入ページに移動近年,モータリゼーションの急速な発達に伴い交通外傷の発生を多くみるようになり,その中でもいわゆる「鞭打ち損傷」は他覚的所見に乏しく,多彩な病像を呈する特異的な傷害である.本傷害の臨床的あるいは実験的研究報告を多くみるが,本態に関しては心因的な面のみを強調するもの,あるいは器質的変化を推定するものなど種々あり,統一的見解がみられない.本傷害に明らかに情動障害を伴つた症例や賠償神経症と考えられる症例のあることは,日常しばしば経験されており,精神身体医学的な面より検討の必要性が叫ばれている.
われわれは,本傷害の予後を知る目的にてアンケートにより,現在の愁訴,就労状況および補償問題などについて調査を行なつたので報告する.
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