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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻10号

2015年10月発行

文献概要

連載 整形外科医が患者になったとき―整形外科医が受けた整形外科手術

①腱板断裂

著者: 高岸憲二1 小林勉1 山本敦史1 設楽仁1 中島邦枝2

所属機関: 1群馬大学整形外科 2群馬大学麻酔科蘇生科

ページ範囲:P.998 - P.1002

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 腱板断裂は肩関節疾患の代表であるが,症状が類似するために五十肩と混同されることが多い.本疾患は保存的療法により症状が軽快しない場合に腱板修復術などの手術の適応となる11).肩関節外科の最近10年間の進歩は,肩関節鏡手術の普及であると言える.

 整形外科の検査法ならびに手術法は,その時代の科学の進歩により大きく変わっていく.筆者は肩関節外科を専門にしているが,2001年と2013年の2度,右肩の手術を経験し,近年の肩関節外科手術の進歩を実感したので報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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