icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻11号

2015年11月発行

文献概要

連載 整形外科の歴史・8

小児整形外科の歴史

著者: 藤井敏男1

所属機関: 1佐賀整肢学園こども発達医療センター

ページ範囲:P.1118 - P.1123

文献購入ページに移動
はじめに

 1970年のわが国の出生数は193万人と多く(2010年107万人),整形外科外来にも多くのこどもたちがいた.当時の発育性股関節脱臼(DDH)の発生率は1%と高く(2010年頃約0.3%),それを専門領域とする教授も多かった時代でDDHは整形外科の必須疾患の1つであり,小児整形外科は整形外科日常診療の中に含まれていた.1942年に高木憲次教授(東京大学)が創設された「整肢療護園」(東京)を嚆矢として,各県に肢体不自由児施設が開設され,主にポリオ患者を診療していた.1959年の皇太子ご成婚(今上天皇)を機に1965年に国内初の小児総合医療施設として国立小児病院(東京)が創設され,その後,兵庫県立と神奈川県立(1970),静岡県立(1977),福岡市立(1980)の“こども病院”が続き,小児整形外科センターが展開され始めた.

参考文献

1) 植家 毅:先天股脱との出会い,そして今日まで.pp21-25(服部義(編):先天股脱,温故知新;脱臼屋と呼ばれた時代,第44回日本小児股関節研究会特別企画,名古屋,2005)
2) 井澤淑郎:関東小児整形外科談話会の創立まで.坂巻豊教(編集):日本小児整形外科学会10年の歩み.日本小児整形外科学会,pp2-5,1999
3) 藤井敏男:日本小児整形外科学会発足までの経緯.西日本小児整形外科学会結成を通して振返る.坂巻豊教(編集):日本小児整形外科学会10年の歩み.日本小児整形外科学会,pp13-14,1999
4) 吉川靖三:第3回東日本小児整形外科学会から日本小児整形外科学会の設立,学会誌発行に至る経緯.日本小児整形外科学会25周年記念誌.日本小児整形外科学会雑誌第23巻特別号25周年記念誌,pp5-6,2014
4) 高松鶴吉:療育とはなにか.ぶどう社,東京,p122,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら