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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻12号

2015年12月発行

文献概要

特集 世界にインパクトを与えた日本の整形外科

Leeds-Keio人工靱帯(靱帯補強用メッシュ)

著者: 冨士川恭輔1

所属機関: 1前防衛医科大学校整形外科

ページ範囲:P.1192 - P.1194

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 1970年代に入ると,膝関節外科の分野では国際的に靱帯損傷の病態の解明と再建手術が大きなテーマとなり,生体工学的研究に基づいた臨床研究がさかんとなった.その結果,再建手術の成績は飛躍的に向上した.しかし靱帯再建術はスポーツ選手に行われることが多く,次の課題はいかに術後早期に選手をスポーツに復帰させるかであった.しかし,自家組織による再建術では当時,スポーツ復帰には1年以上を要し,この大きな課題は解決できず,手術成績は良好でも選手生命が絶たれることが少なくなかった.1970年代後半から自家組織を犠牲にすることなく,早期スポーツ復帰を可能にするために人工靱帯の開発研究が行われるようになり,北米からGore-Tex®,ヨーロッパからStryker ligament®が発表され,臨床に応用されるようになった.

参考文献

1) 冨士川恭輔,伊勢亀冨士朗,戸松泰介・他:Ledds-Keio人工靱帯による十字靱帯再建術後の肉眼的,組織学的所見について.膝10:35-40,1984
2) Fujikawa K:Anterior cruciate ligament reconstruction with the Leeds-Keio artificial ligament. In:Freedman MJ(ed). Prosthetic Ligament Reconstruction of the Knee. WB Saunders, Philedelphia, 132-139, 1988
3) 冨士川恭輔:Scaffold型人工靱帯(Leeds-Keio)による膝前十字靱帯再建術に関する臨床的研究.日整会誌63:774-778,1989
4) Iseki F, Fujikawa K, Seedhom BB:Arthroscopy after anterior cruciate reconstruction with the Leeds-Keio artificial ligament J Bone Joint Surg Br 71:566-570, 1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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