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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻5号

2015年05月発行

文献概要

臨床経験

Monoportal posterior lumbar interbody fusionの10年成績

著者: 吉田裕俊1 折井久弥1 坂井顕一郎1 友利正樹1 榊経平1 佐藤浩一1

所属機関: 1埼玉県済生会川口総合病院整形外科

ページ範囲:P.473 - P.478

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 背景:腰椎変性疾患に対する後方経路腰椎椎体間固定術(posterior lumbar interbody fusion,PLIF)の長期成績の報告は少ない.

 対象と方法:当科で施行したmonoportal PLIFの10年成績を調査した.

 結果:単椎間固定術の成績は良好であった.多椎間固定術に及んだ例では,生理的腰椎前弯の保持は困難であり,経時的に腰椎前弯が減少する傾向にあった.隣接椎間障害により保存的および手術的治療を要した症例は約30%に及んでいた.

 まとめ:腰椎固定術を選択する場合,脊柱アライメントの変化や隣接椎間障害を念頭に置き,長期的経過観察が必要である.

参考文献

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2) Humphreys SC, Hodges SD, Patwardhan AG, et al:Comparison of posterior and transforaminal approaches to lumbar interbody fusion. Spine 26:576-571, 2000
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8) 須田浩太,金田清志,種市 洋・他:腰椎変性疾患固定術におけるanterior column supportの要否—後側方固定術長期経過例からの検討.脊椎脊髄13:180-184,2000
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10) 吉田裕俊,佐藤浩一,北原建彰・他:腰椎変性疾患に対するmonoportal PLIFの手術成績.臨整外40:1299-1305,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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