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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻5号

2015年05月発行

文献概要

症例報告

関節鏡補助下に切除した大腿骨遠位骨軟骨腫の2例

著者: 飛田正敏1 市本裕康1 勝部浩介1 河野大助1 野崎健治1 森重昌志1 上田和典1 齊鹿稔1

所属機関: 1島根県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.489 - P.494

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 大腿骨遠位骨軟骨腫に対して関節鏡を用いて手術した2例を経験した.症例1は25歳の女性で,左大腿骨遠位外側に骨軟骨腫を認めた.関節鏡視下に腫瘍を一塊として切除し,約2cmの皮膚切開部から摘出した.症例2は15歳の男性で,右大腿骨遠位内側に骨軟骨腫を認めた.関節鏡視下に腫瘍を確認したが切除できず,約4cmの皮膚切開を加えて直視下に摘出した.症例1は症例2に比べて約4週間早く独歩が可能で,膝関節可動域が正常化するのも約8週間早く,関節鏡視下手術は早期に日常生活に復帰するうえで有用であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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