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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻6号

2015年06月発行

文献概要

症例報告

Closed wedge high tibial osteotomy後,患肢誤荷重に伴う内反転位により再手術を施行した1例

著者: 大島淳文1 齋藤健一1 大澤貴志1 柳澤真也1 高岸憲二1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科整形外科学

ページ範囲:P.585 - P.589

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 Closed wedge high tibial osteotomy(CWHTO)後,3週が経過した時点での患肢誤荷重に伴う内反転位に対し,再手術を施行した1例を経験した.

 再手術においては,アライメント矯正後,より強固な再固定を行うことが必須であり,β-TCPの補塡,両側からのプレート固定は有効な手術法であった.

 CWHTO術後は,本症例のように誤荷重からアライメントの変化を来す危険性もあるため,その予防のためには患者教育を徹底するとともに,荷重に強い手術法についても検討する必要があると考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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