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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻7号

2015年07月発行

文献概要

臨床経験

後方経路腰椎椎体間固定術後の椎体間感染の早期診断におけるMRIの有用性について

著者: 吉田裕俊1 井上三四郎1 富永冬樹1 中西芳応1 福元真一1 中家一寿1

所属機関: 1福岡東医療センター整形外科

ページ範囲:P.675 - P.680

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 背景:腰椎椎体間固定術後の椎体間感染の早期診断におけるMRIの有用性について検討した.

 対象と方法:当院で施行された後方経路腰椎椎体間固定術1,180例のうち,椎体間感染17例,非感染35例のMRI所見を比較した.

 結果:術後7日目のMRI T1強調矢状断像で,椎体間感染例では1例を除く全例,非感染例では20%に軽度の低信号域が出現した.その後のMRIで感染例のみ全例に低信号域の拡大がみられた.

 まとめ:椎体間感染の診断には,術前と術後7日目,その後に追加のMRI所見を比較することが重要で,MRI T1強調矢状断像の低信号域の経時的拡大が早期診断に有用である.

参考文献

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3) 薛 宇孝,齋藤太一,犀川 勲・他:PLIF後のMRIの検討—椎体の信号変化は術後感染の早期診断に有用か.整形外科と災害外科56:56-59,2007
4) 高橋 淳:脊椎インストルメンテーション手術後の創感染の早期診断.日本骨・関節感染症学会雑誌20:13-15,2006
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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