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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻7号

2015年07月発行

文献概要

症例報告

感染性脊椎炎に対する経皮的内視鏡下掻爬洗浄術の治療成績

著者: 俣木健太朗1 安部哲哉1 船山徹2 中山敬太1 藤井賢吾1 坂根正孝1 山崎正志1

所属機関: 1筑波大学医学医療系整形外科 2県北医療センター高萩協同病院整形外科

ページ範囲:P.687 - P.691

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 感染性脊椎炎の治療は抗菌薬投与,安静による保存治療が第一選択である.しかし,保存治療で感染の鎮静化が得られず,治療に難渋することがある.今回われわれは保存治療抵抗性の感染性脊椎炎に対して経皮的内視鏡下掻爬洗浄術(以下,PEDD)を施行した12例の治療成績を検討した.

 12例中9例で術後感染鎮静化が得られた(Griffith分類で初期5例全例,進行期4例).3例で感染鎮静化が得られず,追加治療を要した.保存治療抵抗性の感染性脊椎炎に対するPEDDは低侵襲であり,侵襲の大きな病巣掻爬術と脊椎固定を回避し得る可能性があり,感染性脊椎炎の手術戦略の1つとして有用であると考える.

参考文献

1) Griffiths HE, Jones DM:Pyogenic infection of the spine--A review of twenty-eight cases. J Bone Joint Surg Br 53:383-391, 1971
2) Ito M, Abumi K, Kotani Y, et al:Clinical outcome of posterolateral endoscopic surgery for pyogenic spondylodiscitis. Spine 32:200-206, 2007
3) 長濱 賢,伊東 学:化膿性脊椎炎に対する後側方鏡視下掻爬洗浄術.脊椎脊髄25:945-951,2012
4) 長濱 賢,伊東 学:化膿性脊椎炎に対する後側方鏡視下掻爬洗浄術の長期成績.整・災外57:283-288,2014
5) 吉田 藍,中嶋秀明,内田研造・他:化膿性脊椎炎の早期診断.脊椎脊髄25:920-925,2012
6) Zarghooni K, Rollinghoff M, Sobottke R, et al:Treatment of spondylodiscitis. Int Orthop 36:405-411, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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