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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科50巻8号

2015年08月発行

文献概要

臨床経験

人工股関節全置換術における手術開始後早期出血量と総出血量との検討

著者: 老沼和弘1 古澤志穂2 橋本明枝2 松浦珠美2

所属機関: 1船橋整形外科病院 2船橋整形外科病院看護部

ページ範囲:P.799 - P.801

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 人工股関節全置換術(THA)に術中回収式自己血輸血は有用であるが,欠点は,術中出血量が少量の場合,保険適応外であること,細菌混入などのリスクを冒してまで返血する医学的意味が乏しいことである.そこで,今回,片側THA165例を対象に手術開始後早期の出血量と総出血量の関係を検討し,早期出血量が総出血量と相関することがわかった.早期出血量に従って術中回収血装置を使うか否かの判断をすれば,効率的な術中回収式自己血輸血の運用に有用と考えられる.

参考文献

1) Bland LA, Villarino ME, Arduino MJ, et al:Bacteriologic and endotoxin analysis of salvaged blood used in autologous transfusions during cardiac operations. J Thorac Cardiovasc Surg 103:582-588, 1992
2) 羽田勝彦,山村在慶,中田活也・他:回収式自己血輸血のみで人工股関節全置換術は施行できるか? 自己血輸血24:9-13,2011
3) 岩宮裕章,おおえ賢一,和田孝彦・他:人工股関節置換術における術中回収式自己血輸血の有用性.中部整災誌53:643-644,2010
4) 川崎幸雄:医科診療報酬点数と早見表(平成22年度改訂).医療保険業務研究会,東京,pp939,2010
5) 中村琢哉,羽柴謙作:人工股関節置換術における輸血の検討.日本人工関節学会誌:48-49,2006
6) 老沼和弘,松本雅代,橋本明枝:片側人工股関節全置換術における術後貧血の危険因子の検討.自己血輸血24:9-13,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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