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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻1号

2016年01月発行

文献概要

境界領域/知っておきたい

がんリハビリテーション

著者: 辻哲也12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室 2慶應義塾大学医学部腫瘍センターリハビリテーション部門

ページ範囲:P.40 - P.44

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はじめに

 人口の高齢化とともに,わが国における悪性腫瘍(以下,がん)の罹患者数は年々増加し,生涯でがんに罹患する確率は,ほぼ2人に1人である.がんの治療を終えた,あるいは治療を受けつつあるがんサバイバーが500万人を超えようとする現在,がんが“不治の病”であった時代から,“がんと共存”する時代になりつつある.

 2006年に制定された「がん対策基本法」では,基本的施策として,「がん患者の療養生活の質の維持向上」が挙げられている.がん自体に対する治療のみならず,症状緩和や心理・身体面のケアから療養支援,復職などの社会的な側面をサポートしていく,“がんと共存する時代”の新しい医療のあり方が求められている.

参考文献

1 )Dietz JH:Rehabilitation Oncology. John Wiley & Sons, New York, USA, 1981
2 )European Palliative Care Research Collaborative:Clinical practice guidelines on cancer cachexia in advanced cancer patients with a focus on refractory cachexia.http://www.epcrc.org/guidelines.php?p=cachexia(2015年10月25日アクセス)
3 )Fearon KC, Glass DJ, Guttridge DC:Cancer cachexia:mediators, signaling, and metabolic pathways. Cell Metab 16:153-166, 2012
4 )NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines) Cancer-Related Fatigue Version I. 2014. NCCN.org.
5 )日本臨床腫瘍学会(著):骨転移診療ガイドライン,南江堂,東京,2015
6 )日本リハビリテーション医学会/がんのリハビリテーション策定委員会:がんのリハビリテーションガイドライン.金原出版,東京,2013
7 )日本がんリハビリテーション研究会(編集):がんのリハビリテーションベストプラクティス,金原出版,東京,2015
8 )Silver JK, Baima J:Cancer prehabilitation:an opportunity to decrease treatment-related morbidity, increase cancer treatment options, and improve physical and psychological health outcomes. Am J Phys Med Rehabil 92:715-727, 2013
9 )高木辰哉:転移性骨腫瘍の治療戦略.大森まい子,辻 哲也,高木辰哉(編):骨転移の診療とリハビリテーション.医歯薬出版,東京,pp28-29,2014
10 )辻 哲也:がんのリハビリテーションの概要 がんのリハビリテーション総論.辻 哲也(編):がんのリハビリテーションマニュアル.東京,医学書院,東京,pp23-37,2011
11 )辻 哲也:緩和ケアのリハビリテーション 進行がん・末期がん患者におけるリハビリテーションの概要.辻 哲也(編).がんのリハビリテーションマニュアル.医学書院,東京,pp254-266,2011
12 )辻 哲也:がんの周術期リハビリテーションの重要性.日本医事新報4563:73-81,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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