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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻10号

2016年10月発行

文献概要

連載 「勘違い」から始める臨床研究—研究の旅で遭難しないために・13

治療による患者QOLへの効果は,P値で解釈する?

著者: 福原俊一12 福間真悟3

所属機関: 1京都大学医学研究科社会健康医学系専攻医療疫学 2福島県立医科大学臨床研究イノベーションセンター 3京都大学医学部附属病院臨床研究教育研修部

ページ範囲:P.957 - P.963

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 連載第9回(50巻10号)では,患者の視点に立脚したアウトカム指標としての健康関連QOLの重要性について,定量的な研究にも活用できること,主観的で曖昧な指標として科学的ではないととらえられがちな点について解説しました.また,超高齢者が抱える慢性疾患は根治しないことが多く,医療の目標が,根治からQOLの改善へと変化している時代的な背景についても解説しました1,2)

 さて,今回は実際にこのQOL指標を活用して行った研究を例にして解説します.

参考文献

1) Fukuhara S, Yamazaki S, Hayashino Y, et al. Measuring health-related quality of life in patients with end-stage renal disease:why and how. Nat Clin Pract Nephrol 2007;3:352-3.
2) 池上直己,福原俊一,下妻晃二郎・他(編集).臨床のためのQOLハンドブック.東京:医学書院;2001.
3) 福原俊一.リサーチ・クエスチョンの作り方.第3版.東京:健康医療評価研究機構;2015.
4) 福原俊一.臨床研究の道標—7つのステップで学ぶ研究デザイン.東京:健康医療評価研究機構;2013.
5) 竹上美紗,福原俊一.誰も教えてくれなかったQOL活用法.東京:健康医療評価研究機構;2009.
6) 大橋靖雄,林野泰明,石井 均,福原俊一.QOLの科学性と臨床的有用性.糖尿病QOLのエビデンスとそれを高める工夫.糖尿病診療マスター2008;6:636-48.
7) 福原俊一,数間恵子(監訳).QOL評価学—測定,解析,解釈のすべて.東京:中山書店;2005.
8) Fukuhara S, Akizawa T, Morita S, et al. Understanding measurements of vitality in patients with chronic kidney disease:Connecting a quality-of-life scale to daily activities. PLoS One 2012;7:e40455.
9) Revicki D, Hays RD, Cella D, et al. Recommended methods for determining responsiveness and minimally important differences for patient-reported outcomes. J Clin Epidemiol 2008;61:102-9.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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