文献詳細
文献概要
連載 東アフリカ見聞録・11
ナイルに生きる(Living with the Nile)
著者: 馬場久敏12
所属機関: 1福井大学医学部器官制御医学講座整形外科学領域 2
ページ範囲:P.1070 - P.1072
文献購入ページに移動エジプト奥地(Upper Egypt)のスーダン・サハラでは,ナイルの水利を得て,ブラック・ファラオ治世のヌビア王国などが古代エジプト王国の治世以前に勃興していた.さらにサハラを越えてウガンダまでナイル(白ナイル,ヴィクトリア・ナイル)を上れば,紀元前1,000年頃には西方のカメルーン辺りに興ったバンツー族が東へ遊動(migrate)を開始し,彼らはビクトリア湖周辺に定住しはじめた.しかし,それよりはるか以前の約6,000年前の新石器時代には,もう既にビクトリア湖周辺に狩猟採集文明が興り,下って列強の侵入以前のウガンダでは,最強のブガンダ王国の他にバソウガ,ブニョロ,アンコレなどの高度な文明を持つ諸王国が割拠し繁栄を極めていた.
掲載誌情報