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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻12号

2016年12月発行

文献概要

臨床経験

柔道選手に対する鏡視下Bankart修復術後の競技復帰について

著者: 鳥居扶吉子1 鈴木智1 高村隆1 日詰和也2 菅谷啓之3 高橋憲正3

所属機関: 1船橋整形外科病院理学診療部 2新田クリニック 3船橋整形外科病院肩関節,肘関節センター

ページ範囲:P.1149 - P.1153

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背景:柔道選手の反復性肩関節脱臼の鏡視下手術成績は報告が少ない.

対象と方法:鏡視下Bankart修復術を施行した柔道競技者46例50肩を,直接検診およびアンケートを用い,初回脱臼の受傷機転,競技復帰過程の可動域,復帰時に困難であった動作を調査した.

結果:93.5%が柔道で初回脱臼を生じた.そのうち投げでの受け動作が47%であった.競技復帰時に患側の可動域の有意な低下を認め,完全復帰率は90%で,再脱臼を2例4%に認めた.

まとめ:柔道競技者の反復性肩関節脱臼に対し,鏡視下Bankart修復術を施行し良好な結果が得られた.

参考文献

1) 内山善康,宮崎誠司,持田譲治.反復性肩関節脱臼後のスポーツ復帰.柔道における競技復帰.臨整外2015;50:747-52.
2) Kim SH, Ha KI, Cho YB, et al. Arthroscopic anterior stabilization of the shoulder:two to six-year follow-up. J Bone Joint Surg Am 2003;85:1511-8.
3) Sugaya H, Moriishi J, Kanisawa I, et al. Arthroscopic osseous Bankart repair for chronic recurrent traumatic anterior glenohumeral instability. J Bone Joint Surg Am 2005;87:1752-60.
4) 菅谷啓之.実践反復性肩関節脱臼.鏡視下バンカートのABC.東京:金原出版;2010.p100-6.
5) 高橋憲正,菅谷啓之,松木圭介・他.反復性肩関節前方不安定症に対する鏡視下手術.補強手術としての鏡視下腱板疎部縫合術の有用性.関節鏡2005;30:57-60.
6) 内山義康,濱田一寿,中島知隆・他.Overhand sports選手と柔道選手の反復性肩関節前方不安定症術後の外旋制限が競技復帰に与える影響(Modified Inferior Capsular法).肩関節1998;22:537-41.
7) Uchiyama Y, Hamada K, Miyazaki S, et al. Neer modified inferior capsular shift procedure for recurrent anterior instability of the shoulder in judokas. Am J Sports Med 2009;37:995-1002.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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