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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻12号

2016年12月発行

文献概要

症例報告

大腿骨内顆,脛骨内顆骨壊死同時発生例に対し高位脛骨骨切り術を施行した1例

著者: 浅井一希1 澤口毅1 五嶋謙一1 坂越大悟1 重本顕史1 中西章1 羽柴謙作2

所属機関: 1富山市民病院整形外科・関節再建外科 2羽柴整形外科

ページ範囲:P.1177 - P.1181

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 非常に稀な大腿骨内顆,脛骨内顆骨壊死同時発生例の1例を経験したので報告する.症例は58歳女性,9カ月前に転倒後,右膝関節痛を自覚した.4カ月前に鏡視下半月板切除術を施行し,症状はいったん改善するも再増悪し,X線像で大腿骨内顆,脛骨内顆骨壊死を認めた.内側開大式高位脛骨骨切り術を施行した.術後1年9カ月の最終調査時,大腿脛骨角は182°から170°と改善し,正座と小走り可能でJOAスコアは100点であった.内反アライメントを矯正し内側荷重負荷を減圧する本術式は,大腿骨内顆,脛骨内顆骨壊死同時発生例に対し有効な治療法と考える.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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