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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻3号

2016年03月発行

文献概要

手術手技

隣接上位神経根障害を呈した頭側転位型腰椎椎間板ヘルニアに対する手術アプローチ法の検討

著者: 上田康博1 三崎智範1 林雅之1 中西宏之1 八野田愛1 岩永健志1 村田淳2

所属機関: 1福井県立病院整形外科 2福井県こども療育センター整形外科

ページ範囲:P.255 - P.259

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背景:頭側転位型腰椎椎間板ヘルニアに対する手術においてアプローチ法に迷うことがある.

対象と方法:頭側転位型腰椎椎間板ヘルニア28例を対象とし,open法とMED法の術式別に罹患高位とアプローチ法,手術成績を検討した.

結果:Open法ではすべて椎弓間進入が選択され,2椎弓間からの進入が大半を占めたのに対して,MED法では上中位腰椎では経椎弓的あるいは外側進入が,下位腰椎ではヘルニアの局在に応じて椎弓間進入も選択されていた.

まとめ:経椎弓的進入や外側進入は低侵襲で固定術を回避しうるアプローチ法と考えた.

参考文献

1 )安藤直人,花北順哉,高橋敏行・他:通常より1つ高位の神経根症状を呈する腰椎椎間板ヘルニアの臨床的検討.脳外誌17:244-249,2008
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7 )末綱 太,伊勢紀久,武田久雄・他:“the hidden zone”への上方脱出型ヘルニアの治療経験.臨整外25:1395-1399,1990
8 )高橋敏行,花北順哉:上外側方向へと脱出した腰椎椎間板ヘルニア症例に対する手術法—病変部椎間関節切除と一側椎弓根スクリュー固定を併用する方法.脊椎脊髄25:7-13,2012
9 )上田康博,三崎智範,林 雅之・他:腰椎椎間板ヘルニアに対する経椎弓的内視鏡下ヘルニア摘出術.整形外科65:543-548,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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