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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻4号

2016年04月発行

文献概要

論述

頚椎変性疾患患者の健康関連QOLと頚部症状および上肢症状との関連

著者: 葉清規12 対馬栄輝2 大石陽介3 村瀬正昭3

所属機関: 1医療法人社団おると会浜脇整形外科リハビリセンターリハビリテーション科 2弘前大学大学院保健学研究科 3医療法人社団おると会浜脇整形外科病院整形外科

ページ範囲:P.347 - P.351

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背景:頚椎変性疾患患者の健康関連QOLと,頚部・上肢症状との関連の報告はみられない.

対象と方法:頚椎変性疾患187例のSF-8(身体的・精神的健康度)を国民標準値と比較し,次いで頚部・上肢症状との関連を解析した.

結果:187例中167例が身体的健康度は国民標準値以下であった.SF-8と頚部・上肢症状には強い相関がみられ,頚部・上肢症状においては頚部痛による日常生活機能障害の影響が強かった.

まとめ:頚椎変性疾患患者の健康関連QOLは,身体的健康度が低下し,頚部痛による機能障害と強く関連していた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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