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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻6号

2016年06月発行

文献概要

症例報告

脛骨開放骨折後骨髄炎に対して後外側アプローチによる骨接合を行った1例

著者: 鬼沢正道1 宇田川和彦1 遠藤康広1 高橋正明1

所属機関: 1国立病院機構東京医療センター整形外科

ページ範囲:P.573 - P.576

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 症例は80歳男性で自転車走行中に転倒し受傷した.右脛骨開放骨折および腓骨骨折と診断し,受傷当日にKirschner鋼線と軟鋼線を用いた骨接合術を施行した.閉創困難な創部に対し持続陰圧吸引法を行った.10日目に感染徴候がないことを確認し,二期的に脛骨開放骨折部に髄内釘を挿入したが術後排膿を認めた.バンコマイシン含有セメントビーズ留置で感染を鎮静化させた後,脛骨前面の創部を避け後外側アプローチによる脛骨プレートを用いた骨接合術を実施した.術後1年現在,骨癒合を認め,骨髄炎再発もなく日常生活を送っている.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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