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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻7号

2016年07月発行

文献概要

臨床経験

就寝時に疼痛を感じる変形性膝関節症患者に対する家庭用体重計を用いた膝伸展訓練の効果

著者: 戸田佳孝1

所属機関: 1戸田整形外科リウマチ科クリニック

ページ範囲:P.669 - P.673

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目的:症状に応じた運動指導を行うこと.

対象と方法:就寝中に膝の痛みがある69例の変形性膝関節症(膝OA)患者について,無作為に家庭用体重計で計測した最大膝伸展筋力の80%の力で運動するように指導する群と指導しない群に分類し,治療成績を比較した.

結果:就寝時の痛みが改善した症例の割合は,指導あり群では36例中33例(91.7%),指導なし群では,33例中23例(69.7%)であり,両群間で有意差が認められた(P=0.03).

まとめ:家庭用体重計を用いた運動指導は就寝中の痛みを訴える膝OA患者には有効であると結論した.

参考文献

1) 戸田佳孝,月村規子,加藤章子・他.運動や減量療法プログラムに参加した肥満した変形性膝関節症患者の1年後の追跡調査結果.日関外誌2003;22:3-7.
2) 縄田 厚,穐丸 舞,岩嵜徹治・他.セッティグ式筋力測定・訓練器による膝伸展力と筋力発揮パターンの解析.運動・物理療法2008;19:279-84.
3) 戸田佳孝,月村規子.変形性膝関節症患者のための家庭用体重計を用いた膝伸展筋力測定法.日本医事新報2013;4643:37-9.
4) Lequesne MG, Mery C, Samson M, et al. Indexes of severity for osteoarthritis of the hip and knee. Validation-value in comparison with other assessment test. Scan J Rheumatol 1987;65(suppl 1):85-9.
5) 戸田佳孝,月村規子:家庭用体重計を用いた女性変形性膝関節症患者の大腿四頭筋筋力測定の有用性について.臨整外2013;48:67-71.
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8) 戸田佳孝,月村規子:変形性膝関節症に対する痛点ストレッチと体重計を用いた膝伸展トレーニングの併用効果.整・災外2015;58:345-50.
9) Fiatarone M, Marks EC, Ryan ND, et al. High-intensity strength training in nonagenarians effects on skeletal muscle. JAMA1990;263:3029-34.
10) 戸田佳孝:特集ロコモの視点を交えた変形性膝関節症.体操療法について教えて下さい.Loco Cure 2015;1:147-9.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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