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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻9号

2016年09月発行

文献概要

連載 東アフリカ見聞録・9

熱帯雨林にいのち輝く(Lively-being in the Tropical Rain Forest)

著者: 馬場久敏12

所属機関: 1福井大学医学部器官制御医学講座整形外科学領域 2

ページ範囲:P.864 - P.866

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 ウガンダ西部のアルバート湖からエドワード湖,南に下ってタンガニーカ湖,マラウイ湖はちょうど西部大地溝帯(West Great Rift Valley)に沿う,いわば地球の“皺”あるいは“ほうれい線”のようなもので,その南,ウガンダ西部からルワンダは幾千幾万の丘陵や高原地帯となっている.熱帯雨林ではあるが,蓼科や阿蘇草千里のような山岳・丘陵も地平線まで続いているというような特殊な風景である.それでも熱帯雨林なのだ.その熱帯雨林の中にあるムバララ大学に勤務する,ムラゴ(病院)の知り合いでスーダン系ルオ族のデヨ医師を訪ねていくことにした.外傷医学教育システム・ネットワークの強化のためである.

 ウガンダ西部の主要都市・ムバララ市は人口十万人ほどであり,ヨウェリ・ムセベニ現大統領の出身地である.住民は首都では多数派のガンダ族ではなく,バンツー系ニャンコレ族が多い.彼らはかつて強大な最大部族ブガンダ王国やブニョロ王国と鼎立するアンコレ(Ankole)王国を建国した人たちである.ウガンダに加えケニア,タンザニア,東アフリカ全般に放牧されている,大きな2本の角を生やした牛をニャンコレ牛というが,この地方の原産である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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