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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科51巻9号

2016年09月発行

文献概要

症例報告

食道Gastrointestinal Stromal Tumor(GIST)の胸椎浸潤により脊髄麻痺を呈した1例

著者: 栗原康太1 吉本三徳1 谷本勝正1 井田和功1 竹林庸雄1 山下敏彦1

所属機関: 1札幌医科大学医学部整形外科学講座

ページ範囲:P.883 - P.887

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 症例は54歳男性で,両下肢麻痺が出現し,MRIで食道後方から胸椎にかけて腫瘤がみられ,脊髄を圧迫していた.麻痺が進行性のため,後方除圧固定術を行った.術中検体では確定診断に至らず,CTで腫瘤が左主気管支と接していたため,経気管支鏡下生検を行い,食道原発(gastrointestinal stromal tumor:GIST)の胸椎浸潤と診断した.術後放射線治療やスニチニブによる分子標的療法を行ったが,多発肺転移のため術後208日目に永眠した.

参考文献

1) DeMatteo RP, Lewis JJ, Keung D, et al. Two hundred gastrointestinal stromal tumors:recurrence patterns and prognostic factors for survival. Ann Surg 2000;231:51-8.
2) 澤木 明,蟹江 浩,山田智則・他.臓器別最新データ 消化管間質腫瘍(GIST).GISTの疫学.臨外2012;67:265-9.
3) Hirota S, Isozaki K, Moriyama Y, et al. Gain-of-function mutations of c-kit in human gastrointestinal stromal tumors. Science 1998;279:577-80.
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5) 福田国彦,杉本英治,上谷政孝・他.脊椎腫瘍.関節のMRI,第2版.東京,メディカル・サイエンス・インターナショナル;2013.p.750-99.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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