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誌上シンポジウム 胸椎OPLL手術の最前線
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著者: 松本守雄1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科
ページ範囲:P.4 - P.4
文献購入ページに移動OPLLはあらゆる脊椎高位に発生するが,今回取り上げる胸椎OPLLはその中でも最も手術治療が困難であり,脊椎外科領域における最後の難関の1つであると考える.胸椎は後弯を呈しているので,頚椎のように後方からの間接除圧の効果を得るのが困難で,むしろ単独の後方除圧は症状悪化のリスクが高く禁忌とされている.したがって,一部の上位胸椎OPLLを除いては何らかの固定術の併用が必要である.手術や脊髄モニタリングの技術が進歩した現在でも,一過性も含めた術後神経障害の発生頻度は30%前後もあるとされる.
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