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連載 慢性疼痛の治療戦略 治療法確立を目指して・18
—合併症への対応—薬物依存の問題
著者: 鈴木勉1
所属機関: 1星薬科大学薬物依存研究室
ページ範囲:P.976 - P.978
文献購入ページに移動整形外科領域における疼痛治療には薬物療法として非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が中心に用いられてきた.しかし,NSAIDsによる消化管障害や腎障害,十分な鎮痛効果が得られないなどから,副作用が少なく,もっと強力な鎮痛薬が待望されていた.そのような中で,Caチャネルα2δサブユニットリガンドであるプレガバリンが登場し,神経障害性疼痛と線維筋痛症に適応されている.さらに,トラマドールががん性疼痛だけでなく,慢性疼痛にも適応拡大された.また,トラマドールにアセトアミノフェンを配合した製剤も慢性疼痛に適応されている.さらに,ブプレノルフィン貼付剤が非オピオイドで治療困難な変形性関節症および腰痛に伴う慢性疼痛に,フェンタニル貼付剤も弱オピオイドで治療困難な中等度から強度の慢性疼痛に適応されている.これらの薬物は,米国で規制薬物として扱われているが,わが国ではブプレノルフィンとフェンタニルが向精神薬および麻薬取締法で規制されている.そこで,本稿ではこれらの薬物依存について述べる.
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