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著者: 金谷文則
所属機関:
ページ範囲:P.1020 - P.1020
文献購入ページに移動今年の関東地方は7月末までは水不足でしたが,8月に入ってから雹や雷を伴う異常気象が続き,8月も末になってようやく天候が落ち着いてきました.北朝鮮の8月25日先軍節のミサイル発射に続き,9月3日の水爆実験,15日の太平洋に向けたミサイル発射と米軍基地のある沖縄に在住している筆者としては北朝鮮の暴走を危惧しております.
今月号の論述「骨粗鬆症性椎体骨折に対する保存療法の予後不良因子の検討」は優れた臨床研究であり,受傷機転として転倒・転落,T2低濃度広範囲型,椎体の前壁損傷,後壁損傷や胸腰椎移行部骨折が圧潰進行の危険因子であることを示しました.「橈骨遠位端骨折におけるteardrop angleと手関節機能との関連性」では術前のTDA-VT(volar tilt)が関節内転位量を反映しており,DASHスコアと有意に相関すること述べており,今後は術後TDA-VTとDASHスコアの関係を検討していただきたいと考えております.「膝離断性骨軟骨炎の保存療法群,手術療法群における臨床所見,画像所見の比較」ではMRIにおけるcyst like lesion(CLL)が手術群に多かったことから,CLLを伴う中間部位・内顆病変は慎重な経過観察が必要な可能性を示唆しています.「調査報告」では一般市民を対象とした運動器検診でロコモの有病率が38.8%と高く,そして高齢で膝伸展力が弱いとの結果を示しています.
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