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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻11号

2017年11月発行

文献概要

臨床経験

非特異的腰痛のペインドローイング分類と年代との関係

著者: 佐々木哲也1

所属機関: 1佐々木整形外科

ページ範囲:P.1073 - P.1078

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背景:非特異的腰痛の全体像に関する報告は少なく,非特異的腰痛の定義も明確ではない.

方法と対象:当院を受診した腰痛・腰下肢痛を主訴とした非特異的腰痛542例を,ペインドローイングを用いた4型に分類し,年代との関係について調べた.

結果:非特異的腰痛の50%弱を30〜40代が占めた.ペインドローイング分類別では腸骨稜上下群が最も多く,各年代とも約40%前後だった.腸骨稜上下群は年代とともに減少し,腸骨稜下方群は年代とともに増加した.増加した腸骨稜下方群は殿部下肢群が主体だった.70歳以上では殿部下肢群が79%と大半を占めた.一方,30〜40代では殿部群が多かった.

まとめ:ペインドローイング分類を用いることで,非特異的腰痛の病態研究が前進する可能性がある.

参考文献

1)政策統括官付参事官付世帯統計室:平成28年国民生活基礎調査の概況.Ⅲ.世帯員の健康状況.厚生労働省.2016.
2)米延策雄,菊地臣一.非特異的腰痛のプライマリ・ケア.東京;三輪書店:2009,p.2-26.
3)山口義臣,山本三希雄.腰痛症の疫学.整形外科MOOK 1979;11:9-19.
4)村上栄一.仙腸関節の痛み.東京;南江堂:2012,p.30-7.
5)齋藤貴徳.梨状筋症候群の診断と治療.MB Orthop 2011;24(5):63-74.
6)佐々木哲也.ペインドローイングを用いた非特異的腰痛分類の試み.J Spine Res 2014;5:934-7.
7)McCullooch JA, Transfeldt EE(著).鈴木信治(監訳):Macnab腰痛 原著3版.東京;医歯薬出版.1999,p.178-81.
8)山下敏彦.診療の秘訣.トリガーポイント注射.Modern Physician 2006;26:134-5.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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