文献詳細
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文献概要
脊椎・脊髄外科の手術手技は,新規の手術機器やインプラントの開発に伴って,近年,長足の進歩を遂げており,多くの脊椎疾患が従来と比較してより低侵襲に治療することが可能となった.一方で,手術解剖に関する理解が不十分なまま行われた低侵襲手術や新規手術手技による合併症の報告が相次いでいるのも残念ながら事実である.解剖の知識を持たずに手術を行うことは,海図も持たずに荒波に漕ぎ出すようなもので,いかに新しいインプラントや手術機器を用いたとしても無謀な冒険以外のなにものでもない.われわれ外科医は常に手術解剖という基本に基づいた手術を心掛ける必要がある.
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