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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻2号

2017年02月発行

文献概要

臨床経験

肩関節周囲炎患者の夜間痛残存に関連する因子

著者: 伊藤創12 葉清規1 川上照彦2 石島ゆり野1

所属機関: 1医療法人社団おると会浜脇整形外科リハビリセンターリハビリテーション科 2吉備国際大学大学院保健科学研究科

ページ範囲:P.191 - P.193

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背景:夜間痛を有する肩関節周囲炎患者の治療経過において,1カ月後の夜間痛の残存に関連する因子は明らかではない.

対象と方法:調査可能であった肩関節周囲炎患者67例の,理学療法開始1カ月後の夜間痛残存に関連する因子を検討した.

結果:67例中32例が初回評価時に夜間痛を有し,1カ月後に夜間痛が残存したのは12例であった.夜間痛の残存に対して,肩関節下垂位外旋可動域が危険因子であった.

まとめ:理学療法開始1カ月後の夜間痛残存に対して,肩関節下垂位外旋可動域が関連していた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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