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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻4号

2017年04月発行

文献概要

臨床経験

化膿性脊椎炎に対する経皮的内視鏡下椎間板切除術(PED)の治療成績

著者: 河野衛1 安部哲哉1 長島克弥1 三浦紘世1 中山敬太1 藤井賢吾1 船山徹1 竹内陽介1 坂根正孝1 山崎正志1

所属機関: 1筑波大学医学医療系整形外科

ページ範囲:P.385 - P.389

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背景:化膿性脊椎炎に対する経皮的内視鏡下椎間板切除術(percutaneous endoscopic discectomy:PED)の有効性と限界を評価した.

対象と方法:胸腰椎化膿性脊椎炎に対してPEDを行った28例(男性21例,女性7例,手術時平均年齢70歳)の治療成績を検討した.

結果:28例中21例で術後感染の鎮静化(CRP<0.3)が得られ,CRP陰性化までの期間は術後5.5±8.4週であった.4例がPEDに抵抗し,再手術を要した.

まとめ:糖尿病による末期腎不全患者の感染制御は難しく,神経症状を伴う硬膜外膿瘍や腸腰筋膿瘍の合併例はPED単独治療の限界と考えられた.

参考文献

1) Ito M, Abumi K, Kotani Y, et al. Clinical outcome of posterolateral endoscopic surgery for pyogenic spondylodiscitis. Spine (Phila Pa 1976) 2007;32:200-6.
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6) 船山 徹,兵頭康次郎,神山 翔・他.胸腰椎化膿性脊椎炎に対する経皮的内視鏡下搔爬洗浄術の有用性と限界.日本骨・関節感染症学会雑誌2013;27:140-5.
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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