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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻6号

2017年06月発行

文献概要

最新基礎科学/知っておきたい

Tendon gel(腱の再生)

著者: 鳥越甲順1 葛巻徹2 中瀬順介3 土屋弘行3

所属機関: 1福井医療大学保健医療学部リハビリテーション学科 2東海大学工学部材料科学科 3金沢大学医学部整形外科学

ページ範囲:P.542 - P.545

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はじめに

 45年前,組織学実習で「腱はコラーゲン線維の束である.線維束間には線維芽細胞(腱細胞)が散在し,透過型電子顕微鏡(電顕)では翼を広げているようにみえるので翼細胞とも呼ばれる」との説明を受けた.整然と並ぶコラーゲン線維に美を感じ,翼の持つ快い響きに惹かれて,いつか機会があれば,コラーゲン線維はどのようにして縦列するのか,その配向性機構を調べてみたい.また,腱細胞はどのような翼を広げているのかと,腱に興味を抱いていた.図1は,現在,組織学実習で供覧している腱の組織像である.腱細胞に白鷺(シラサギ)の飛び立つ様を思い浮かべないだろうか.

 本稿では,腱の創傷治癒(再生)過程を解析し,コラーゲン線維の配向性機構を追究した.

参考文献

1)Torigoe K, Tanaka HF, Takahashi A, et al. Basic behavior of migratory Schwann cells in peripheral nerve regeneration. Exp Neurology 1996;137:301-8.
2)Torigoe K, Tanaka HF, Ohkochi H, et al. Hyaluronan tetrasaccharide promotes regeneration of peripheral nerve:In vivo analysis by film model method. Brain Res 2011;1385:87-92.
3)Torigoe K, Tanaka HF, Yonenaga K, et al. Mechanisms of collagen fibril alignment in tendon injury:From tendon regeneration to artificial tendon. J Orthopaedic Res 2011;29:1944-50.
4)Kuzumaki T, Yamazaki K, Suzuki K, et al. Appropriate tensile mode and timing of applying tension to promote tendon biomaterial regeneration. Tissue Engineering and Regenerative Medicine (in press).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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