icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻6号

2017年06月発行

文献概要

症例報告

両側脛骨骨折手術後に免荷式リフトを用いて歩行訓練を行った1例

著者: 岡田順1 田口潤智1 堤万佐子1 上之原佳太1 山本沙織1 田村麻祐1

所属機関: 1宝塚リハビリテーション病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.593 - P.597

文献購入ページに移動
 53歳女性(体重47kg)の両側脛骨骨折症例において,手術後の両下肢荷重制限状態に対して,免荷式リフトを用いて両下肢免荷での歩行訓練を行った.本症例では,両下肢25kg免荷から20kg免荷,さらに10kg免荷へと段階的な両下肢部分荷重での歩行訓練を進め,手術後51日目に両下肢の全荷重が可能となり,合併症なく独歩および自立生活復帰ができた.本症例の治療経過を報告し,両側脛骨骨折手術後での免荷歩行訓練方法および免荷式リフトの機動性,安全性などについて考察を加える.

参考文献

1)南 幸作,長濱信一,岸本正文・他.両下肢骨折の治療.骨折1994;16:497-500.
2)吉田省二,相良耕三,高木謙司郎・他.両側下肢長管骨骨折の治療経験.後療法に関して.整外と災外1994;43:1080-5.
3)岡田 順,田口潤智,堤 万佐子・他.両側踵骨骨折と左手舟状骨骨折を併発し免荷式リフトを手術後歩行訓練に用いた1症例.臨床リハ2016;25:724-8.
4)一般社団法人日本骨折治療学会.リンク骨折分類(AO/OTA).〈ota.org/media/23063/97042.6Tibia-2fFibula-S434-S58.pdf〉[2016年11月18日アクセス]
5)徳永 誠,近藤克則.大腿骨頸部骨折患者の訓練単位数と退院時運動FIMとの関係—日本リハビリテーション・データベースの分析.Jpn J Rehabil Med 2015;52:751-9.
6)中江秀幸,相馬正之,高村元章.歩行能力と身体活動能力の関連性について—最大歩行速度と至適歩行速度の差異.東北理療2010;22:62-6.
7)松原勝美.移動補助具.杖・松葉杖・歩行器・車椅子.第2版.東京:金原出版;2009.p.126-42.
8)鈴木惇也,清水新悟,安形真樹・他.両側脛骨腓骨骨折患者に対しPTB装具を用いて早期に歩行自立が出来た一症例.愛知理療会誌2013;25(suppl):33-3.
9)Giangregorio LM, Hicks AL, Webber CE, et al. Body weight supported treadmill training in acute spinal cord injury:impact on muscle and bone. Spinal Cord 2005;43:649-57.
10)阿部靖之.下肢骨折における静脈血栓塞栓症(VTE)の予防.医事新報2010;4472:58-64.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら